Photographerのエゴ。あるいは風景の肖像権。

以前「JALのCMで有名になった5本の木は私有地にあるんです。」という記事を書かせて頂きました。
この中で取り上げさせていただいた「5本ではなくなった5本の木」というブログ記事に以下に示すコメントがされているのを見つけました。

臆病者達へ より:
2013 年 8 月 4 日 03:32
FBやネット等で観光客や写真家によるマナーやルールが物凄く問題になっている。書き込み見るとどいつもこいつももっともらしい綺麗事並べてるけど、農家に言わせれば全員害虫以外の何物でもない。写真を撮らせてもらってる? 誰が撮っていいと言ったのか 農作業中にトラクタや人に勝手にカメラ向けてバシャバシャ撮って。肖像権もクソもない。農家が注意してもすいません言えばいいと思ってる。
結局消さない。写真撮ってもいいですか?なんて言われたのは年に一度あるかどうか。日常茶飯事盗撮ばかり
。たったの一言も言えない臆病者の観光客や写真家ばかり。
みんな犯罪者だ。街の行政に対策対応させても、やる事全部中途半端。見えないところに看板立てるし、農家が看板見えるとこずらしてもまた元に戻ってるし。観光協会にすら馬鹿にされてる。風景うりに出したくせに地元の農家の理解えず許可えず勝手に木に名前付けて人呼んで、農地荒らされて、それが問題になってるのに手に負えなくなって、だらしなく頭の悪い行政。景観を守るだ? 農家を守るの間違いだろうが。全ては美瑛の拓真館が町が管理するようになってからおかしくなってきた。今ではアジアの外国人にやりたい放題されるし。美しい村連合なんて聞いて呆れる。
どの道農家に何一つ恩恵のないこの観光業、それどころか観光客や行政によってこのまま農家が潰される前に手をうつべき。名のついた木は全て伐採。条例増やして観光客根絶やしにしないとこの街の未来はない。盗撮や不法進入は写真撮って警察へ。場合によっては観光協会を訴える。
着実にそういう時がきている。このままでは農家が殺されてしまう。 一度リセットし、地元農家の理解を得た新しい観光を再スタートさせるしかない。とりあえず願いは昔に戻せ。
これが美瑛農家の一部を除いて全員の気持ちです。
少しでも人間性があって、我々に申し訳ないと思うなら、特定観光地以外の場所へは来ないで頂きたい。

農家の方が書いたコメントかどうか確認はできませんが・・・農家の方の立場に立って考えれば当たり前ですね。(^_^;)

確かに農業を営んでいる方にとって観光業は百害あって一利無しですよね・・・
副業で農産物の直売とかやっている人はまた別でしょうが・・・純粋に農業に打ち込んでいる人には・・・ね。
このコメント一見キツい口調で書いていますが、「地元農家の理解を得た新しい観光を再スタートさせるしかない。」と観光業へも一定の理解を示している実は優しいコメントだと思います。
私が農家なら「観光業辞めろ!!」でしょうから。

とは言えPhotographerの立場から言えば撮りたい

この問題突き詰めて行くとカメラという存在その物が悪という事になってしまいます。(^_^;)
別に観光業界が誘致しなくてもそこの絶景があれば撮りに行くのがPhotographerですから。

それは言っちゃえばPhotographerのエゴ
そこでエゴを正当化するためにマナーを作った。
マナーを守る事でエゴを許容してもらった。(例えば私有地に立ち入らなければ風景は撮影してOK。人物を撮る場合は本人の許可が必要等)
本来ダメな事を自分たちで「マナー」と言うルールを作り守る事で目をつぶってもらった。
少なくとも私はそう考えています。

しかし・・・そのエゴを許容してもらうための「マナー」と言う一線を平気で踏みにじる輩が最近多発してきた。
そしてエゴは許されなくなった。
悲しい事です。

私は事なかれ主義は嫌いです

撮影は禁止。カメラの製造販売も禁止。

とすれば良いのでしょうか?
私はそのような「事なかれ主義」は閉鎖的で悲しいと思います。
だから「マナー」を守る事で危うい均衡の上に成り立っている「エゴを特別に許す」と言う事を守り通さなければならないと考えています。

アレもダメ。コレもダメ。全部ダメ。
そんな世の中ツマラナイじゃん?

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